伊波 寛也 Iha Hiroya
社会福祉士/うちなーからはーい代表理事
うちなーからはーい(読谷からはーい)所長
沖縄をこよなく愛す、生まれも育ちも読谷のしまーぐゎー。
政治・経済のミニコミ誌の記者、編集者として活躍中、福祉系の取材を通し福祉に興味を抱く。
人知れず地道に支援する方たちを見て、「こういう仕事に携わりたい」と思い福祉の世界へ。
全くの畑違いの業界に飛び込み、自分の中の偏見や差別感情に悩み、葛藤する日々。
「自分には向いていない」と思いながら、それでも「自分の中にある偏見や差別感情を乗り越えていくことが出来れば、社会にある偏見や差別を減らすことが出来るかもしれない」というかすかな希望を胸にこれまで続けてきた。
自分の力量や制度の限界、矛盾に直面しながらも、縁あって応援してくれる人たち、志をともにする人たちと出逢う。
「これまでにはない事業所を創りたい」と「うちなーからはーい(読谷からはーい)」を立ち上げる。
楽しみは、読書や子どもたちと遊ぶこと、子供たちの出場するスポーツ観戦。
社会は揺れ動きながらも、よい方向へと向かっています。時代が大きく変わろうとしている今、障害福祉を取り巻く環境も変化の時を迎えています。「施しの福祉」から「自立・連携・協働の福祉へ」。社会から隔離された閉鎖的な福祉から、社会の中で共に生き、開放的な社会全体の福祉へ。福祉は限られた人たちのものではありません。福祉の本来の意味は「幸せ」。一人ひとりがより幸せになるように関わりながら、社会全体を幸せにすることが私たちの使命だと思います。
生きていれば、時には落ち込み、気力をなくすこともあることでしょう。病気や障害、身内の不幸、失業、貧困、子育てといった出来事に、生きる希望を見失うことがあるかもしれません。それでも、また人は立ち上がれます。時には誰かに支えられ、時には誰かを支えながら、私たちは生きています。
私たちの周りには、障害を持ちながらも懸命に生き、「誰かのために役に立ちたい」と願う仲間達がいます。
働くとは人のために動くこと。障害のあるなしに関わらず、誰かのために働き必要とされることは人間としての尊厳を感じさせることではないでしょうか。働くことを通し、自分自身を輝やかせることでよりよい社会を実現していくことができればと思います。
限られた種類の生態系よりも、多様な生物が互いに影響し合っている生態系が強くしなやかであるといいます。我々の社会も多様な個性、価値観を認め合い、互いに支え合い、助け合う社会がより豊かで強い社会であると思います。
私たち からはーい は「自立と連携」「役割分担と共生」をキーワードに、支える人と支えられる人が柔軟に入れ替わりながら、多様な価値観を認め合い、お互いを尊重しながら「優しくしなやかな社会」の創造を目指していきます。
からはーい=羅針盤(沖縄語)
私たちの取り組みが沖縄の福祉のひとつの方向性、進むべき道を示す羅針盤、指針でありたいという願いが込められています。私たちの取り組みで誰か一人でも勇気づけられることがあればうれしく思います。
障害がある・なしの視点ではなく、障害や病気を患ったことが他の誰かのために生かせる「かけがえのない経験」として、「この経験をして本当に良かった」と思えるような新しい価値観の創造を目指しています。自分達の手でいいものを作り、世に出していく。そういう気概を持ちながらも、すべてのものに慈しむ心を、慈愛の心を持って取り組んでいきたいとの思いで名づけられました。
読谷からはーいには、これまで福祉の経験が豊富なスタッフに加え、より利用者の思いに応えられるよう、ピアスタッフもいます。
新たな挑戦ですが、ピアスタッフと専門職が互いに補い合い、利用者の言葉にならない思いを汲み取ることができればと思います。
「人にも自然にも優しい」をコンセプトに、互いに支え合い、成長していける楽しい事業所を目指していきます。